お父さんのたまご焼き

おとたま

民間から公務員への転職のコツ、ときどき個人的な趣味のブログ

災害時、避難所に行く?行かない?は自分で判断する!

災害をイメージ

※最初に断言しておきます!この記事は「みんな、避難所なんか行くな!」と呼び掛けているわけではありません。避難所に行くも行かないも自分で判断してください。災害への取り組みは、すべて自分事ととして考えてください。

どうも、元防災担当の公務員ブロガーのおとたまです。

みなさん、災害の時どうするか決めてますか?

日本は地震以外にも台風もくるし大雨も降るし、いつ災害に襲われても不思議じゃないですね。

阪神・淡路大震災や東日本大震災、熊本地震、各地の大水害などを教訓にいろいろ学び対策を重ねてきました。

特に、避難所については阪神・淡路大震災以降、いろいろな課題が出てきては対策を進めていますが次々と新たな問題が起こっています。

ところで、みなさん災害が起きたら避難所に行きますか?

みんな行くんじゃないの?テレビでもよく映ってるし。

ホントにそう?

わたしは家族や親戚に「家にいて安全なら、可能なかぎり避難所に行くな」と言ってます。

それはなぜか?

だって、あんなところにいたら身体も心も病気になっちゃいます

今回の記事では次のことを元防災担当としてお伝えしたいと思います。


POINT

  • 避難所はどういうところ?→寝泊まりできるところ
  • どういう人が行くべき?→自宅が危険な人
  • もし行くなら最低限知っておくべきこと→最低限の食料や水は持参する。だいぶ改善されたけどプライバシーなし

この記事を読んで、避難所について今一度考えてみてください。



避難所はどんなところ

避難所

だいたい小学校や中学校の体育館、公民館や地域の公共施設が避難所になることが多いです。

市町村は避難所を指定することを義務づけられており、本来であれば事前に決められている場所のみ避難所となります。

でも実際の災害時には、近くのありとあらゆる公共施設に避難する人が出てきて被災地が混乱します。

行政も、どこにどれだけの人が避難しているのか把握できず食料や水などの予定がたてられなくなるので、指定されている避難所以外には最悪、救援物資が届かないこともあります。

ですから、身近な避難所を事前に把握しておくことをお勧めします。

避難所に行くべき人は家にいるとあぶない人

避難所とは、家など寝泊まりする場所を失ったり、そのままだと余震などで崩れそうで家にいるとあぶない人が行くところです。

災害が起きたからといって避難所に行かなければならないわけではありません。

災害が起きると必ず避難所の様子が報道されます。

だから「災害が起きると避難所に行かなきゃ!」って思っちゃってるんじゃないかと。

でも避難所なんて行かない方がいいですよ。

だって不衛生だしプライバシーなんて全くないし、インフルエンザなどの感染症なんて一発でうつっちゃいますよ。

自宅にいると自分の身があぶない人、例えば裏山が崩れそうとか川があふれそうとか自宅が壊れちゃった(今にも壊れそう)人は、迷わず避難所にいって下さい。

何よりもまずは自分の命が一番ですから迷わず避難所に行ってください。

避難所に行くなら知っておくべきこと

避難所はとても過酷な環境です。

体育館の床は堅くて痛くて冷たくて、冷暖房はないし。

あと、次の点は避難所利用者に最低限知っておいて欲しいことです。

避難所のトイレは不衛生

トイレ
まず、トイレが最初に不衛生になります。

だって、誰のものかわからないものを掃除したくないでしょ?

だから、トイレがきれいということは誰かが掃除しているということ。

同じ人ばかりが掃除してることはほぼないので、当番制などルールがキチンと決められている。

ということは、その避難所はルールなどを決める体制が整っているから、ちゃんと秩序が保たれてると思っていいでしょう。

トイレが不衛生だと、そこから病気が避難所中に広がって全滅です。

特に、小さいお子さんや高齢者の方は体力がなく、しかも災害時は医療機関も混乱してますから、なかなか診てもらえず重篤化する可能性が高くなります。

また、トイレが不衛生だとトイレに行くのを我慢したり、トイレに行きたくならないように食料や水分を控えたりして、かえって身体を壊してしまいます。

それぐらい災害時のトイレの問題は重要なんです。

だって、人は食べたり飲んだりしたらトイレに行かないわけにはいかないですから。

避難所はストレスだらけ

ストレス
プライバシーは、ほぼゼロです。

これがどれだけストレスか。

最近はダンボールの間仕切りを使ったプライバシーの確保に取り組んでいますが、視界は遮れても会話はつつぬけ。

また、体育館などでダンボールやその上に毛布ひいてるシーンを見たことあると思います。

あれ、どんなに頑張っても身体が痛くてまともに眠れない

眠れないと免疫力が落ちて病気しやすくなるし、精神的にもつらくなってきます。

それはもうストレスフルです。

避難所にペットは絶対中に入れちゃダメ

これは絶対守って下さい。

動物アレルギーの人が避難者の中にいる可能性があります。

買い主にとっては家族なので一緒にいたいでしょう。

ペットといることで気持ちが落ち着くということもわかります。

しかし,アレルギーの人にとっては命に関わる問題なのです。

ただし,避難所に連れてくるなと言ってるのではありません。

避難生活を送っているスペース(体育館内とか)に入れないで下さい。

最近は、避難所の運営を役所職員じゃなく地元の人たちでやってもらうように、地元の自治会などを母体とした避難所運営委員会が設立されている避難所もあります。

運営委員会によってはペットの取り扱いを決めているところもありますので、ペットを飼っている人は近くの運営委員会や地元の自治会(または自治体)に事前に確認しておくといいですね。

避難所に行くなら自分のものはできるだけ持参する

非常持ち出し袋

これ知らない人が多いです。

避難所は、あげ膳すえ膳ではありません。

避難所の備蓄は全員分はない

避難所によっては全く備蓄がないところがあります。

避難者が来たら持ってくる計画だったり、そもそも備蓄を置いておくスペースがなかったり理由は様々ですが。

だから、持参できるものがあれば避難の際に持って行って下さい。

特に、飲料水と食料。

あまり豪華なものだと、自分だけ・・・と周りの目が気になって飲んだり食べたりしづらいのでフツーの水と調理せずにそのまま食べられるもの(クッキーとかカロリーメイトなど)とか。

自治体による備蓄も避難者自身がある程度は持参することを見込んだ量となっていますところもあります。

ですから、備蓄は自宅での避難生活のためだけではないということです。

避難所では、かゆいところに手は届かない

あと、個人的な事情がある人も可能な限り持参して下さい。

高齢者や食品アレルギーがある人、乳児を抱えたお母さんとか持病を抱えている人とか。

最近は、アレルギー対応の備蓄食料や粉ミルクなんかも備蓄され始めましたが備蓄されている量が少ないです。

なぜなら、個人的な事情を抱えてる人がどれくらい避難してくるかわからないから、どれくらい備蓄が必要かわからない。

だから、ひとまず準備できる範囲で準備しておく程度です。

そもそも一般的な備蓄すら整備できてないのに、特殊事情対応の準備なんて二の次になってしまうのが現状です。

居心地のいい避難所はない

避難所の運営についてはいろいろ見直されてきてます。

地域の方々で運営できるように平時から避難所運営委員会を立ち上げ事前にルール作りを行う体制を整えたり、男女共同参画の視点から女性目線の避難所運営だったり。

最近はペットの取り扱いだったり、その都度あらたな課題に取り組んで少しでも避難者のストレスが軽くなるよう対策をとってきています。

しかし今まで述べたように、どんなに対策を進めてきても居心地のいい避難所なんてないんです

避難所の生活はストレスフルです。

自宅で身の安全が確保できるなら避難所なんか行かず、自宅で避難生活を送った方がいい。

だから、その自宅避難ができるように自宅の耐震化、家具の転倒防止や食料・飲料水の備蓄など平時からの対策が必要なんです。

自分の家の対策をあらためて見直してみてください。

自宅で避難生活が送れますか?

以上、よろしくお願い申し上げます。