【現役公務員が語る】つまらない?楽しい?転職組から見た役所の仕事
公務員の仕事ってつまらない?楽しい?
この記事はそんな疑問・不安を持つあなたに用意しました。
ご訪問お待ちしておりました。
現役公務員のおとたまです。
ネットを検索すると、
公務員はお役所仕事で退屈、やりがいを感じない、むしろ公務員辞めたい。
なんて意見を目にしますよね。
たしかに、そう感じることもありますが、それだけじゃありません。
だって、ネットってうまくいってる人の意見ってなかなか出てこないじゃん
ネットの世界ってだいたい不満がある人の意見が大半で、仕事を楽しんでる人の意見って表に出てこない。
だって、うまくいってるって言っても、
それはあなたがたまたま恵まれてるだけ。大半はやりたくない仕事してるんだから
てきなこと言われるだけだし。
でも、わたしは公務員に優秀な人がたくさんきて欲しいし、そういう人と仕事したいから、公務員の仕事は楽しいということをお伝えしたいと思います。
本記事では、わたしが現場で感じるいわゆるお役所仕事とはどんな感じなのか?そして、それは楽しいのか?についてお伝えします。
この記事を読むと、公務員の仕事の楽しみ方が少しはわかっていただけると思いますよ。
公務員の仕事はつまらない?
世間でよく「お役所仕事」って言われますけど、どんなのをイメージします?
前例主義、縦割り組織・・・いろいろありますよね。
民間から転職してきたわたしが感じるお役所的な仕事は次の4つです。
お役所仕事4選
- 定型(ルーチン)業務
- 前例主義
- 縦割り
- 他都市を気にする
そもそも仕事はつまらないのか?
やりがいはあるのか?
について、わたしが7年間勤める中で感じたことを主観たっぷりにお伝えします。
定型(ルーチン)な仕事はつまらない?
行政の仕事、特に地方自治体の仕事は誰でもすぐにできるように定型化(ルーチン)されているものが多いです。
これはある意味、行政としては正しい姿です。
公務員は数年ごとに異動しますので、担当者が変わるたびにやり方が変わってはいけないし説明が変わってもいけません。
民間だと担当者によって裁量が与えられている部分もありますが、行政の仕事は法令で定められている部分も大きいので、担当者によってやり方や説明内容が違うと住民は混乱します。
なので、行政の仕事はできるだけルーチン化(定例化)するほうが望ましい姿なのです。
内部統制制度が導入
公務員の世界にもやっと内部統制(簡単に言うとマニュアル化)という考えが導入されることになりました。
総務省:内部統制ガイドラインについて
様々な業務をマニュアル化して誰でも同じクオリティでこなせることが内部統制の目的です。
行政の仕事は多岐にわたるし管理職のほうが担当よりも異動が早かったりするので、担当者しかよくわかってないことが結構あります。
定型化してるけど属人化してることが実は多いので、わたしはマニュアル化には賛成ですね。
いままでマニュアルなんて文化がなかったし、公務員は外のことをあまり知らないから民間のマニュアル化なんて興味持ってなかったので、今回の内部統制によるマニュアル作成は結構、苦手なんじゃないかな?と思ってます。
マニュアル化は民間のほうが先を行ってますので、民間経験者の腕の見せ所かもしれませんね。
前例主義な仕事はつまらない?
これはさきほどの定型化と同じ要素もありますが、ある業務について人によって、また、時期によって答えが異なってはいけない場合があります。
もちろん、制度が改正されたりして答えが変わることもありますが、基本は役所の答えは一貫している必要があります。
そのような背景もあり、つい前例通りに仕事をこなすことがあります。
前例がないので・・・
あと、よく「前例がないので・・・」という言葉をよく聞きます。
こちらとしては、前例がないことはわかってるけど何か解決策、ブレイクスルーする方法はないかなと思って尋ねているのに、相手は考えていることをやめてしまっている状態。
これはホント、役所に勤めていて典型的な前例踏襲だし、一番イラっとする言葉です。
別にこっちの都合で聞いてるんじゃなくて、その方が住民にとってメリットがあるから聞いてるのに、な~にも考えずに「前例がないので・・・」って。
よく、公務員の仕事は定型だし前例踏襲でつまらないと言ってる現役公務員がいるけど、じゃあ、あなたは前例を覆す努力してますか?考えてますか?って聞いてみたいです。
わたしは基本、なんでも「なんでこんなやり方、続けてるの?」って感じで前例踏襲かかってこい!的なスタンスで仕事しています。
だから、前例を覆したり止めてしまったりできると、自分が仕事に携わったことでいい方向に改善できたのかなと自分の仕事の価値を感じています。
縦割り主義ってやりづらくない?
行政の仕事はホントに縦割りです。いろんな場面でそれを感じることがあります。
うちじゃわからないですね
わからないことがあり電話をかけると「うちじゃわからないですね」といった対応されることが多いです。
別の部署を教えてくれるといいんですが、「わかりませんね」といった対応されると、こっちとしては何でもいいから手掛かりが欲しいのに門前払いをくらった感じがして、気持ちがいいもんではありません。
これと同じ対応を住民にする職員がいるんですよね。特に年輩者、最近だと定年した再任用職員。
昔はそれでもよかった時代だったそうですが、今の時代だ間違いなく炎上ですよ。
今後、公務員になろうとする人はそういう対応はしないでくださいね。
相手の身になって、何らかの手掛かりを与えてください。
そうすれば、仮にその人が求めていた答えじゃなくても、きっと感謝されます。
議会の答弁は複数部署の合作もある
わたしの今の仕事で一番感じるのは議会の答弁作成の時。
国会中継なんかで、野党からの質問に対して総理大臣とかが答えてますよね?
ガチンコのアドリブ勝負の時もありますが、基本的に手元に読み原稿があります。
あの原稿、読み手は1人の議員ですが、作る方は複数部署の合作の場合があるんです。
例えば、災害関係の高齢者対策の国会答弁とすると、防災の基本理念は内閣府(防災担当)が書いて、高齢者施設への具体策は厚生労働省が書くみたいな。
これ、1つの部署で書けないの?と思うでしょうが書けないんですよ。
一般的に考えて「A」が答えだったとしても、事業に対する部署の思惑もあり、あえてストレートに「A」といわず遠回しな表現にするとか。
その辺のニュアンスは担当部署じゃないとわからないんですよね。
あと、事業でお決まりのフレーズとかがあると、それも担当部署じゃないとわからないんですよ。
そんなこんなで、この部分はこっち、この部分はそっち、といった形で答弁が作成されます。
その辺の調整は、押しつけ合いや駆け引きが面白いので、わたしは議会の仕事、楽しいです。
まっ、答弁を聞いてる方からするとわからないので、あくまでも内輪話ですがね。
そんなに他都市を気にする必要ある?
これは基礎自治体、いわゆる市町村に多いですね。
特に何か新しいことを始めようとするときは必ず「同じようなことやってるところあんの?」って話になります。
そのほか、例えば、災害時に職員を応援で派遣するときとか「ほかのところはどれくらい人出すの?」とか。
これホント多いんですよ。
ほかの都市、それも同じような規模の都市を気にすることが。
ほかの都市なんか別に気にしなくていいじゃん!って思うんですが、上層部からすると同規模の都市同士のメンツもあるんでしょうね。
あそこがやるならうちも、みたいな。
だから、なんか新しいこと始める、ほかと同様なことをするときは、周りの都市の状況は把握していて理論武装しておけば、せっかくのアイデアもくだらない理由で却下とかならないと思いますよ。
その辺の理論武装をちゃんとして上層部を説得できた時は、やったぜ!と思います。
でもホントのところ、担当からすると「だからうちの市町村は、いつまでも抜き出ないんだよ」と思うんですけどね。
東京都は国さえも気にしない
余談ですが、東京都は周りの都道府県のことはもちろん、国のことさえも気にしないで、どんどん独自の施策を進めます。
知り合いに聞くと、自分たちが必要と思えば国に先駆けて自分たちで政策を作ろうという「東京モデル」って思想があるらしいです。
さすが、東京都ですね。
ちなみに東京の23区は、その東京都が作った政策に文句を言うらしいですよ。
まぁ、政策を実行するのは基礎自治体である区になるんですが、区の職員も相当優秀なので、他の道府県も東京都にたてつくのを躊躇するのに、その東京都に公然と文句を言います。
都道府県に楯突くぐらいの気概を全国の市町村の職員にも持って欲しいですね。
お役所仕事も捉えようじゃ楽しい
定型(ルーチン)業務も現状に満足することなく、さらに省力化できることはないか?
役所は今さらですが、改善ブームで、前例は改善の宝庫。
といった具合に、要はどれも捉え方次第でいくらでも変えられるし、いくらでも楽しむことができます。
それって、どんな仕事でも同じですよね?
わたしも学生時代のバイトからいろんな仕事を経験してきましたが、基本的にはどんな仕事も自分なりに工夫して、周りを巻き込んで楽しんでます。
公務員だろうがサラリーマンだろうが、仕事は楽しんだもん勝ちです。
今、つまらないとあなたが感じているなら、それはあなたが言われたことを言われたように仕事をしているからで、主体的に取り組んでいないからではないですか?
ガチなブラック企業でなければ、仕事を自分から楽しめると思いますよ。
以上、よろしくお願い申し上げます。
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